長男に続いてクロが死にました。長男が亡くなったのが12月14日(水)でした。クロが亡くなったのが12月21日(水),ちょうど1週間後です。長男について行ったのでしょうか。そんなに急がなくてもよかったのに。
クロ
クロは15年前に我が家にやってきた黒猫です。クロについては,我が家の愛ネコ「クロ」で書き残すことができました。本当によく書いていたものだと思います。あれを書いたのは12月10日(土)のことです。「時間を大切にしたいです。」と書いてからわずか11日,何なのでしょう。本当に何なのでしょう。
長男とクロ
長男は重度の障害を持っていました。言いたいことはあまり言えませんでした。他害の傾向もありました。それでも優しい子供でした。私も妻も大好きでした。そんな長男は,クロのことを気にかけていました。ある意味ライバルだったのかもしれません。クロの背中や尻尾を軽く踏んで,私や妻の反応を楽しんでいました。そんなとき,クロは軽く怒っていました。
食事の時には長男はイスの下によく食べ物を落としました。クロは長男が食事を始めると,必ず長男のイスの下に移動したものです。美味しいものを落としてくれるのが分かっていましたからね。長男はおそらくわざとに落としていたように思います。
特にかわいがったり,お互いに寄っていったりするわけではありませんでしたが,不思議な仲の良さを感じていたものです。
長男が死んでから
家族が家を離れることが多かったので,クロも何かを感じていたのでしょう。何日かして家族は帰ってきました。しかし長男はその中にいませんでした。クロは長男が食事をしていたイスによく額や頬をすり寄せていました。もう二度と美味しいものが落ちてくることのないイスの下。それでもよくそこへ行っていました。分かっていたのですかね。
長男が死んでから,5日後ぐらいですか。クロは急激に弱っていきました。
最後の日
前日,動物病院に電話をしました。急変したのです。夜7時くらいだったでしょうか。留守電にメッセージを残しました。しばらくして返事があり,翌日に見てもらえるようになりました。翌日はその病院の定休日だったのですけどね。ありがたかったです。そしてその日,クロのために病院を開けてくれ,点滴をしてくださいました。先生は最後に「クロちゃんとの時間を大切にしてくださいね。」と言ってくださいました。本当に感謝しております。
私は役場に行かなければならない用事があり,妻の両親がクロを家まで連れて帰ってくれました。家に帰るとクロは長男のイスにすり寄った後,こたつの中に入っていったそうです。
最後の時
最後の力を振り絞るように,何度か立ち上がり,どこかへ行こうとしました。がその度に倒れてしまいました。今晩はみんな一緒に居よう。居間に布団を3組持ち込んでみんなで一緒に寝ることにしました。つい数年前までは家族全員とクロが同じ部屋で寝ていました。がしかし,子供たちも成長しました。クロはクロで,命に関わるほどの便秘のために強い下剤を使うようになり,同じ布団で寝ることはなくなりました。クロとみんなが一緒に寝るのは2年ぶりでしょうか。長男は居ませんけどね(寂しいな・・・)。
みんなと同じ布団の上にのせたとき,クロは甘えた声で何度も何度もなきました。久しぶりに同じ布団に入れて嬉しかったのでしょうか。一緒に寝ていた頃を思い出したのでしょうか。そのまま一緒に眠りました。
23時を回った頃です。クロに蹴られて目が覚めました。となりに寝ている娘と妻を起こしました。そのときクロが息を引き取りました。なくなる前に蹴って起こしてくれました。お別れをしたのですかね。
最後に
長男に続いて逝ってしまったクロ。一挙に寂しくなりました。私はしばらく何もできませんでした。長男はお別れする時間をとることはできませんでした。クロは看取ることができました。死ぬときは病気がいいですね。私はがんで死ねたら最高だと思っています。(余談です)
今ごろは2人で,ひらひらと近くを舞っているのでしょうか。49日までは一緒に居てくれたらいいな。天国では祖父ちゃんや,祖母ちゃんが待っていてくれることでしょう。長男とクロのことが大好きでしたからね。どんどん天国が賑やかになっていってます。大事にしてくれることでしょう。
二人ともそんなに急がなくてもよかったのにな。
もっともっと一緒に居たかったな。
寂しいな・・・
でも父ちゃんは歩き始めます。いつまでもこうしていたら二人に怒られちまうよ。