もうクロには時間がないことは分かっているので,ちょっとの間でも一緒に居ようと心がけている。昨年末に退職しているのはありがたい。
3日前から水しか飲んでいない。今は点滴だけで命をつないでいる。昨日点滴を受けて調子が良くなった。と言っても水を飲んで,トイレに行くぐらいのことだ。それでもぐったりと横たわっているのを見続けるのとは違う。昨夜も一緒に寝ることができた。家具のわずかな隙間で一人で寝るのではなく,一緒に寝られることが嬉しい。
本日の点滴は11:30だ。朝はゆっくりできる。好物のニラ玉丼を作って,家族で朝ご飯を食べた。8:00過ぎ,クロが甘えてくる。撫でてやると嬉しそうだ。妻も嬉しそうだ。
8:30過ぎ,妻が仕事に出かけた。ここまでは比較的元気だった。
容態はいきなり変わる
9:00前トイレに行く。まともに歩けない。左前足の骨が折れたような歩き方をする。と言っても折れているわけではない。ふらふら(よろよろ)として,まっすぐに歩けない。私の横まで帰ってきて,そこに倒れ込む。ほとんど動かなくなった。しばらくして,右前足を突っ張るような痙攣を起こした。断続的にそのような痙攣を繰り返した。
ドクターは,心臓や肺には問題はないと言う。がしかし,今のクロは白血病のため,赤血球が減少して,酸素を運べない状態らしい。体の中の酸素を運ぶことができない状態での貧血だそうだ。そのため最近のクロの呼吸は荒い。間隔も短い。少しでも酸素を取り込もうとしているのだ。
痙攣を断続的に起こすようになってから,呼吸が浅くなった。呼吸が弱くなったと言うべきか。何度か小さく鳴いた。クロはほとんど動かない。
先代クロが死んだときがフラッシュバックする。3ヶ月前のことだ。あの時もこんな感じで,その数時間後に亡くなった。
病院に電話を入れる
本日は11:30点滴の予定だった。とてもそれまで待っていられなかった。9:30過ぎに電話を入れた。10:00前までは留守電になる。留守電に入れるつもりだった。がしかし,予想に反して電話が通じた。留守電に入れるつもりだった私は,不意を突かれた。
クロの状態を告げて,時間を早めてもらうよう相談するつもりだった。
が,何も言えなかった。涙で声にならない。「クロが死にそうです」やっとの思いでこれだけ伝えた。
看護師さんが答える。「すぐにきてください。」 ありがたかった。
すぐに向かった。
病院にて
病院についたころは,クロの容態も少し落ち着いていた。点滴を打った。
点滴ももう十数回になる。初めて打ったときに少しだけ暴れた。それ以来ずっと大人しく点滴を受けていた。看護師さんによく褒められていた。2代目クロは看護師さんの中で,ちょっとした人気者のように感じていた。
本日の点滴で,強めに暴れた。初めての時以上の暴れ方だ。注射針が抜けた。
ドクターが「済みませんでした」と謝ってくれた。
恐縮した。「とんでもないです。こちらこそすみません。」と答えた。
何だったのだろうか。ずっと暴れたりすることはなかったのに。
「この1週間がヤマです。」
この台詞は2回目だ。1回目は「ネコ白血病」を発症したとき。
そして今回だ。
「できるだけ一緒に居てあげてください。」
そうするつもりだ。
それでも,もう一度前回のように回復してくれることを望む。
コタツの上を走り抜けていく,クロをもう一度見られることを望む。
元気な写真があまりない
2代目クロの写真はあまりない。特に元気な写真はほとんどない。もっと撮っておくべきだった。まさかこれほど時間がないとは思いもしなかった。
先代クロの写真はたくさんたくさんあるのにね。15年の歳月は大きい。
下の動画は数少ない,元気な頃のクロだ。(動画を小さくするのってどうするのだろうか?)
あ〜あ,もっと写真撮っておくべきだったなぁ。
P.S かなりの時間クロの近くで過ごしております。kindle unlimitedで「ケイの凄春」全14巻読みました。 凄い!